2019年09月

2019年09月29日

億男!地上波!最速初放送!




億男地上波初放送です
10月25日の夜9時から日テレ金曜ロードSHOWで放送されます

私は昨年10月19日公開初日に映画館へ観に行きました。
あれから一年があっという間にたってしまいました。

私事としましてはのんびりと「億男」に浸っていた
昨年の今ごろが懐かしいと言った心境です。

今年に入ってから母を2回救急車で病院へ運び
延べ3ヶ月半の母の入院の間に介護認定手続きと介護環境整備
その上弟夫婦がこの家に戻るための引っ越し騒ぎもあったりと
現在の私はのんびり映画を観るという環境になく
長時間家を空けるには共働きの弟夫婦に予め予定を聞き
自分の予定を当てはめるという算段をしなければなりません。

それでもまあ一人で介護をする事を思えば
援軍を得たりで肉体的余裕はあまり無いのですが
精神的には安心感が生まれました。


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「億男」は川村元気さんの小説を映画化したものです。

映画「億男」冒頭シーンで
まるでパソコンのディスクトップの壁紙で見るような
広大で美しい風紋が印象的なモロッコの砂漠が映し出された時
壮大な物語の始まりかと勘違いしてしまいました。

親友の一男と九十九は大学の卒業旅行でモロッコを旅をしたのです。

しかしこの象徴的な場にこそ
これから先一男と九十九が生きて行くための
大事なヒントがいっぱい詰まっていたのです。

旅の途中体調を崩した一男は九十九の所持金で事なきを得ます。

そして九十九はこの地で事業のヒントを得て後に起業するに至ります。
勿論友情が深まった事は言わずもがなです。



卒業後それぞれの道を歩むようになると
会う事も無い二人でした。

兄の借金を肩代わりした事で妻と娘との別居を余儀なくされ
お金に振り回され苦しんでいた一男でしたが
福引で当たった宝くじの番号を見て驚愕します。
なんと3億円の当選番号と合致していたのです。

3億という大金を手中に収めた一男でしたがどうしたらよいかわからず
あのモロッコの卒業旅行で別れたきりの九十九が
事業で成功し大金持ちになっているのを思い出し   
指南を仰ぎに出向くのです。

お金に対してシビアで知識が豊富な九十九と
お金に疎くお金に振り回される一男ですが

偶然にも二人にとって
再会した時点がターニングポイントだったようです。

一男と九十九は大学時代は落研に属していました。
九十九の十八番は「芝浜」なのですが
まさにその「芝浜」を地で行くような出来事が
一男を待っていたのです。



後は観てのお楽しみなのですが‥

お金はあればあるで色々ありますし
無ければ無いで色々あります。

お金がある無いに関わらず
お金に対する前に自分に対していないと
お金に振り回される事になってしまうのでしょうね。

一男はお金に対する免疫力が九十九を介して増しました。

九十九は自ら起業した「バイカム」から問を投げかけられ
再び出発地点に戻ろうと空港の椅子に座っていました。

そしてあの卒業旅行で一男から教えられた通り
靴の中へおもむろにお札を滑り込ませるのです。
一男と九十九にしかわからないあの時の大事な二人の時間へ
思いを馳せながら2巡の旅へ発とうとしていました。



エンドロールの中
BUMP OF CHICKENの「話しがしたいよ」が流れます。

これからの一男と九十九‥
会わなくても会えている一男と九十九‥

まるで長い旅の思い出に浸っているような心持ちになり
うっすらと涙さえ浮かんできて余韻を味わいました。

川村元気さんの小説「億男」は読んでいたのですが
映像で捉えたほうが奥深さをより感じる事ができました。

皆さんお楽しみに






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wxy812 at 16:23|PermalinkComments(0)映画 | 思うこと

2019年09月27日

いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうTVerで!

2016年1月期にフジテレビで放送された坂元裕二さん脚本の
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」を
TVerで10月7日まで観ることができますよ



有村架純さん、高良健吾さん主演で
他に西島隆弘さん坂口健太郎さん森川葵さん八千草薫さん
田中泯さん柄本明さん小日向文世さん浦井健治さん桜井ユキさん
そして高橋一生さんも出演というとっても豪華なキャストです。
しかも一生さんと何かと御縁のある役者さんが多いです。

2016年の放送中は重いとか境遇が過酷だとか言われ続け
坂元作品のバックボーンがここでも又物議を呼んでいました。

「生きづらいあなたに‥
マイナスにいる人がせめてゼロになれば。
それが脚本を書く理由です」という
坂元さんのインタビュー記事を以前読んだ事があります

この想いこそが坂元作品の背骨だと思うのです。
社会の片隅で不器用に生きる人々を
坂元作品は照らし出します。

観ていてあまりにも生き下手過ぎてイラつく事もあります。
それでも人は恋をし人を愛し
傷つきながら恥をかきながら
喜びながら楽しみながら泣きながら生きてゆくのです。

そんな人々を優しく包み込むのが坂元作品だと思うのです。


登場人物一人ひとりの背景がリアルに浮かびます。
案外人間というのは世の中を器用に上手に
生き抜いている人の方が少ないのではないかと思います。

それぞれの登場人物が背負うものに対し重みを感じてしまいますが
台詞の中に潜む暖かさと励ましに気がつきますと心が助かります。
その台詞は心に刻まれ後々まで残ります。
それらは坂元さんからのメッセージなんでしょうね。



「いつ恋」は偶然から生まれた恋によってもたらされた
若者たちの生き様や恋愛感情、職場をめぐる人間模様
逃れられない生い立ちとそこから生まれる葛藤などが描かれています。

一生さんは主人公の高良健吾さん演じる
曽田練が務める運送会社「柿谷運送」の
金髪パワハラ上司という嫌なヤツっぽい佐引穣次役でした。
要するに社会の底辺でちょっといじけている役です。
でも妙な安定感があり佐引が出て来ると見入ってしまうのです。

出演場面は多くはありませんし
主軸にそれほど絡んではいないのですが
佐引の素性はしっかりと描かれていて
彼もやはり不器用な人間であることがわかります。

斜に構えた金髪パワハラ佐引が見せていた
地方から東京に出てきたものの「東京の」「人生の」
波に乗り切れなかった感の醸し出し方が実に土臭くて
流石一生さんだなあと思いました。
あの運送屋で金髪にしている佐引の心情がなんか切なくて‥
でもとっても魅力的でした

「いつ恋」は5年後の様子も描かれているのですが
5年後の佐引穣次は黒髪に戻っています。
ランチには彼女お手製のラブラブ弁当を食べている
可愛い佐引さんに出会うことが出来ます。








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wxy812 at 22:09|PermalinkComments(0)連ドラ | 思うこと

2019年09月22日

凪のお暇!旅立ちなんだよね‥でも‥

「凪のお暇」良かったですねえ‥
私の推しは高橋一生さんです。

一生さんの出演番組は都合がつけば必ず観ます。
無理な時は録画をして必ず観ます。
私にとって最高のレベルワンの超弩級の至福の時間でございます。

この度の「凪のお暇」は超超超弩級でした。



慎二の凪を守る姿勢は間違いでした。
大好きな凪を抱えこんで自分の思い通りにしてしまった‥
体(てい)を繕って生きる慎二は
密かに天パーヘアを必死にストレートに伸ばす凪の姿をいじらしく思い
凪を守らなくてはと決意したのは良いのですが
天パーの凪を守るのではなく
ストレートヘアにして
体(てい)を整え生きる姿勢の凪をそのまま守ろうとしたのです。

でも凪の里帰りの後を追った慎二は
その時初めて凪の髪はそのままでいいと凪に告げます。
要するに慎二はどんな凪でも全て受け入れていたのです。

他人に対して頗る上手に振る舞うことが出来る慎二なのに
自分の気持ちを凪に伝える事だけが超下手という事実が
慎二の想いを凪から遠ざけた一因なのは言うまでもないです。

凪を想う強い気持ちが慎二を感情的にしていまい
カラカラと空回りしてしまったのでしょう。
肝心の凪に伝わってはいませんでした

そうです‥‥凪は慎二自身を見てはいなかったのです
凪の都合で慎二と付き合っていたのですから‥
だからアッチのサービスが良かったというのは
慎二と早く結婚をして体裁を整えたいという下心があったのです。

ゴンさんの場合は慎二と正反対のタイプということで
興味をもってしまったのでしょうね‥
ゴンのことを凪は好きでした。
が、こう言っちゃあなんですけど
旅の途中のアバンチュールっぽい感覚だっような気がします。

お暇以前の凪は会社でも実家の母との間でもどこでも
息苦しいまま自分自身を出せない状態で生きていました。
多分凪は自分がアダルト・チルドレンである事に
気がついていないのです。

ところがひと夏のあの空間でのお暇によって
凪は28歳の自分に未だにまとわり付いていた
卵の殻を全て取り除く事に成功したのです。
凪のお暇中に付き合って頂いたアパートの人々
坂本さん、バブルのママや従業員その他の方々との出会いは
凪にとって奇跡のような人生の指針になったのです。

凪のお暇はターニングポイントだったのですね。

そうなると今まで自分を取り巻いていた環境に対して
違和感を覚えるのは当然です。

いままで凪が観ていた景色は嘘では無く現実ではあったのですが
殻が邪魔して全体が見えづらかったのです。

殻が排除された凪の目の前に広がるのは
以前とは比べ物にならないくらい
広くて深くて色使いの豊富な景色ではないでしょうか?

慎二やゴンさんは凪にとって殻付きの頃の存在なのです。
もう景色の中に二人の姿はないのです。
でも慎二もゴンさんも凪の殻の排除に
なくてはならない存在であったのは確かです。

そうなんだなぁ~

舞台で考えると凪と母親の生活場面が第1ステージ
東京でのOL生活や慎二とのお付き合いの場面が第2ステージ
で、お暇中が第3ステージっていう感じかしら?

そして今とうとう第4ステージが開幕されたところなのかな‥

ああ‥‥こうやって分析して自分を納得させているのですが
ゴンさんはもちろん可哀想でした。
でもそれ以上に
慎二が非常に辛い想いをしているんだろうなと想像します。



同じアダルトチルドレンの慎二は
凪がどんどん自分から遠ざかるのを目の前で見ていたし
最後まで自分なりに凪を守る気持ちに嘘はなかったのす。
凪と破談になったあの場面で
慎二は自分自身も凪と同じ境遇であることに気がついたのです。
だから‥慎二も卵の殻はとれたはずです。
でも凪が大好きだった慎二の前に広がる景色は
凪とはだいぶ違っているのかもしれません。
しかし慎二だったら大丈夫そう思います。

もう空気を読むことのない慎二との最後のデートで
凪は慎二のハグを拒否しました。

振り返らずまっすぐ前を向いて歩こうとしている自分を
認めたかったからなのでしょうし
もうそこには戻らないよという凪の意思表示と同時に
それが慎二へのエールだったと思うのです。

アパートの住人達も全員それぞれの道を見つけ歩もうとしています。

旅立ちのドラマなのに祭りの後のような寂しさを覚えます。

暑かったひと夏の
余韻冷めやらない火照った想いを
ひんやりとした秋風が
まるで冷ましてくれるかのように静かに流れます。

はぁ~

いいドラマでした。

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