2020年10月

2020年10月30日

映画「スパイの妻」はお預け

行こうと思えば行いけるのかな‥
「スパイの妻」‥

もし近場の映画館で
上映していたらなら観に行っているだろうか‥

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「ロマンスドール」の時もそうでしたが
「スパイの妻」も上映館が少ないのです。
今回も時間にしてたどり着くまで1時間半はかかります。

心臓疾患の状態が超の付く程深刻な母を想いますと
楽しみにしていた映画ですが
見る気持ちは萎えてしまいました。

そして母は昨日高リスクを背負いながらカテーテル治療を終えました。

重症の大動脈弁狭窄症に対する新しい治療法である
TAVIという治療を施して頂きました。
簡単に言いますと傷んだ大動脈弁を
カテーテルで人工弁に取り換える治療です。

しかし母は腎臓疾患も抱えており体への負担を
なるたけ減らすということで
術前の造影剤を使用する検査などは思うように
行なえませんでした。

結果心臓の弁は滞り無く施術を終えましたが
母の場合血管が弱かったようで
カテーテルの施術により血管が傷ついたようです。

もちろん手術で修復できる体ではありませんので
血圧を一定に保つ薬でなんとか凌ぎ
様子を見て何事もなく安定してきたらリハビリをして
それから退院という運びになりそうです。

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幼い時に患った腎臓、生活習慣から発生した高血圧など
色々改善の余地もあったでしょうにここまでの状態に至ったのは
本人が体に対してあまり思いやりが無かったからとも想います。

しかし医学の発達により突然死の心配が少なくなっただけでも
母にとって幸せな事なのかなぁ‥

術後母は口に管が入り麻酔から完全に醒めてはいないようでしたが
看護師さんが「もうわかると想いますよ」とおっしゃいますので
話かけてみましたらツツツーっと目尻から涙が一筋流れてきました。

心細かっただろうなぁ‥かわいそうだったなぁ‥

いろいろな想いが一遍に頭の中をぐるぐるしました。

退院後の母の生活はうまくいくだろうか?

そして私は「スパイの妻」を観に映画館へ足を運べるのか?



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wxy812 at 08:56|PermalinkComments(0)映画 | 生活

2020年10月25日

シェイクスピアのことばに支えられる

10月24日(土)午前4:05放送のラジオ深夜便
「私の人生手帖」を私は聞いていました。
この日のゲストは翻訳家・演劇評論家の松岡和子さんでした。

松岡さんは平成5年1993年から始めた
シェークスピア全37作品の翻訳の完訳を
女性として日本で初めて目前に控えています。

平成10年からは彩の国さいたま劇場で蜷川幸雄さん演出によります
シェークスピアの全作品の舞台化を目指す
壮大なプロジェクトがスタートしたのですが
その翻訳を松岡さんが手掛けたそうです。

今回のお話で私は特効薬のような「ことば」を頂きました。

現在の母の病状の場合
リスクの高いカテーテル治療を決行してしまって良いのか?
転院せずにあのまま退院したほうが良かったのか?‥など‥
自分でも以外なほどヘロヘロ状態になっている最中でした。

しかしその「ことば」を聞いて
ヘロヘロ状態がスーっと薄まるような感じがしたのです。

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「雀一羽が落ちるにも天の摂理が働いている。

今来るなら後には来ない
後で来ないなら今来るだろう

今来なくてもいずはれ来る

覚悟が全てだ。」


書かれてから400年以上経つ現在でも上演され続けられている
世界最高の劇作家シェークスピアが描いた「ことば」により
松岡さんは看護や介護など、人生の岐路で支えられたそうです。

上記のことばをハムレットが
どのようなシチュエーションで発っしたのかと言いますと

ハムレットの殺害を目論んだ国王は
オフェーリアの兄であるレアティーズの復讐心を利用し
ハムレットとレアティーズのフェンシングの試合を催したのです。

レアティーズの持つ剣は先を鋭くした禁じ手である上
剣先には毒を塗り、その上ハムレットが喉を潤す事を前提に
毒杯まで用意するという、周到な準備の上に仕組まれた
親善試合とは名ばかりの、悪意の元開催された試合でした。

この試合に挑む直前に嫌な予感を覚えたハムレットでしたが
前兆など気にしてはいられないと放ったのがこの「ことば」なのです。

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松岡和子さんが人生において一番フニャフニャになった時
それは御主人が食道がんを疑われた時だそうです。

検査をして悪性であったら‥進行度合いはどの位なのか‥
手術をするのかどうか?など、何もわからず不安な時に
ハムレットの「覚悟が全てだ」が出て来たそうです。

「死はいつ来るのか?死はいずれ来るんだ!だったら覚悟しておけば
いつ死んでも同じじゃないか」と思えたそうです。

手術を施す予定だったそうですが
ご主人が誤嚥性肺炎になってしまい
結局在宅看護となってしまったそうです。
この時も「覚悟が全て」を毎日言っていたそうです。

吸引器でガ-っとご主人への吸引を施し、オムツ交換をし
隣室の書斎で仕事をするという状態だったそうですが
この翻訳のお仕事も気持ちの切替ができて良かったそうです。

「最悪なことが起きても、自分はちゃんと立っていないといけない。
この言葉は今も私の心棒として強さを増している」
と松岡さんは言います。

私、ふっと思ったのですが教養というのは
自分の危機や岐路をできるだけ円滑にする
「ことば」を持つ事でもあるのかなとつくづく想いました。
松岡さんはことばを扱うお仕事だったわけですが
やっぱり日頃から読書や人とのお付き合いで見聞を広め
多くの「ことば」を獲得しておくことが大事ですね‥





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wxy812 at 14:42|PermalinkComments(0)ラジオ | 思うこと

2020年10月21日

母の病状その4

小雨降るひんやりとした外気の10月19日月曜日
母はドクターカーに乗り転院しました。


当初胸水を抜くという処置をして退院という心積もりでしたが
カテーテルのTAVI治療ができるかどうか
検査をしてから判断をするという方針に移行しました。

入院していた病院ではTAVI治療はしていないので
同じ系列の大学病院への転院が決まったのです。

大動脈弁狭窄症である母はこのままですと
胸水貯留を繰り返す事は目に見えていますし
突然死の可能性の割合が極めて高いということなのです。

89歳‥早めに家へ帰りいつもの日常を過ごした方がいいのかなと
考えていましたが胸水が貯れば又すぐに入院という事ですと
筋力もますます落ちて自立範囲が狭まり
消極的な生活を余儀なくさせます。

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カンファレンスルームで医師と話していると
母が看護師さんに車椅子で連れて来られました。

残されたチャンスにかけてみようと母に問いかけますと
頷きます‥わかったのかな?‥認知症ではないのですが
事の経緯を説明する機会がコロナの影響であまりありませんでした。
母は医師が病室で説明した時には「頑張る」と答えたそうです。

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ストレッチャーに寝かされベルトで固定された母は
医師に見守られながら、私と義妹も同乗する
決して乗り心地が良いとは言えないドクターカーの中で
どこか遠くを見ているような視線を時々車窓へ向けていました。


順調にいったとして通算一ヶ月の入院生活を送る事になりますので
筋力、認知症等の心配がありますが
転院先の病院は杖を使って歩けるという前提で
対応してくれるそうです。

どうか全てうまく廻りますようにと祈るばかりです。


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wxy812 at 09:41|PermalinkComments(0)生活 | 思うこと