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2021年11月01日

「約束のネバーランド」を観て「わたしを離さないで」を想う‥

先日録画した映画「約束のネバーランド」を観ました。

ピーターパンが子供や妖精と住む夢の国「ネバーランド」‥
イメージ的にはファンタスティックな映画なのかな?と
何の予備知識もないまま観ました。

果たして‥

ベッドが整然と並ぶ広い洋室に
朝の光がレースのカーテン越しに優しく射しこみます。

子供たちのざわめきが目醒たばかりの空気を一気に覚醒させます。
十代半ばから未就学と思しき子共達の集団が
白に統一された服に着替え、格式高そうな洋館の廊下や階段を
元気よく走り抜け、暖かな朝食の準備が整う食堂を目指します。
どの子も一様に弾けるような笑顔をたたえ幸せそうです。

ここは孤児院です。



この孤児院には子供達から「ママ」と呼ばれ慕われている
優しく美しい女性がいます。
イザベルというこの女性は子供達全ての世話をします。

イザベルの組むカリキュラムに則り
子供達は非常に高い集中力を身につけ勉強に励み
お休み時間には広大な庭でのびのびと心置きなく遊びます。

しかし庭の周りに設けてある柵の向こう側には
絶対に出てはいけないという強い規則がありました。

子供たちは孤児院全体を「ハウス」と呼ぶのですが
誰一人「ハウス」の外の世界へ出た者はいないようです。

子供たちが「ハウス」に居られるのは16歳までで
それまでに、それぞれ里親に引き取られ「ハウス」を出ます。

私はこの映画前半の映像を観たときから
「あれ‥?」という想いがすでに頭を擡げていました。
以前観た、あるドラマと同じ世界観がそこにあったからです。

考えすぎかな?と想いつつ観続けると‥‥

里親の元へ引き取られたとばかり思っていた子供達は
実は人喰い鬼の餌になるために
順番に「ハウス」から出されていたという事実が判明したのです。

その人喰い鬼は特に頭脳明晰な子供の「脳」を欲していたのです。

世話係のイザベルは最上級の質の良い子供の脳と
健康でストレスのない子供の身体を人喰い鬼へ献上するため
最高のカリキュラムを組みながら飼育していたのです。

子供たちは首筋に彫られた6桁の番号と
耳に埋め込まれたチップで管理されていました。



ここまで来るとこれはもうあのノーベル文学賞を受賞した
カズオ・イシグロが2005年に発表した長編小説
原題Never Let Me Go、日本語訳「わたしを離さないで」を
モチーフにした作品なのかな?と思わざるを得ませんでした。
(「わたしを離さないで」については本ブログ2020年11月13日付を読んでください)

「わたしを離さないで」においても
クローンである子供たちは寄宿舎の中で育てられていました。
病の人間に健康な内蔵を提供するため
緻密なカリキュラムがしっかり組まれた中で生活します。

そして、提供できる健康な身体に育った頃一時社会へ出されます。
その間、内蔵提供したクローン仲間の介護人ともなり面倒も見ます。

社会に出たクローン人間には
数年のうちに戦争の招集令状のような提供指示の赤紙が届きます。

提供は3回位が限度で、まれに4回提供という強者も‥
空っぽになった身体は全てが終り焼却炉へと運ばれます。

映画「約束のネバーランド」は
2016年から連載された漫画の実写映画化ということですが
救いは人喰い鬼に食べられる前に
残された子供達全員が勇気と希望を持って
「ハウス」から無事脱出出来たことです。

今回、「約束のネバーランド」の映像に観る
「ハウス」全体に存在する世界観は
ドラマ「わたしを離さないで」で観た「寄宿舎」と同じものでした。


何の知識も無く観たので、ちょっとビックリでした。




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