九十九
2019年01月04日
億男って!??そうだったの!
【news】今年の興行で不思議だったのが、高橋一生が助演男優賞を受賞した『億男』。編集部は、予告編を基準に鑑賞作品を選定しないが、作品の良さとかけ離れた配給会社の予告編の影響で、興行収入が伸びなかった。作品は脚本も怪演と言われた俳優陣の演技も良く、良い作品だった。おススメ作品 https://t.co/EYPEJWdTkz
— Life with movies (@with_movies) 2018年12月29日
一生さん目当てで観た映画でしたが
それがなかったとしても面白い映画でした。
私は既に本を読んでいましたので承知しておりましたが
読んでいない人が観たとすると
モロッコでのあの砂漠の映像は
何か壮大な物語の始まりだと思われたでしょう。
が、物語の映像はモロッコから離れ
日本の片隅で借金苦に喘ぐ男が映し出されてくるのです。
『3000万円の借金を残し疾走した兄の連帯保証人になっていた一男は
掛け持ちで仕事をする毎日で
借金返済のみのゆとりの無い人間になっていた。
嫌気がさした妻は子を連れ家を出る。
ある日福引で当たった宝くじが当選し3億円が当たる。
突然のことで困惑した一男は
ふと事業で成功している大学時代の親友九十九を思い出し
相談をする。九十九からお金について指南され
取り敢えずお金をつかってみようとパーティーを開く。
華やかな空気に戸惑う一男は酒に酔って正体不明となる。
翌朝起きると当選金の
3億円も頼りの九十九も消えていた。
一男は九十九を探すことで
九十九と事業で関わってきた人間と出会う事となり
お金が人に及ぼす実態を間近に体験し
人間には、生きるには、何が大切なのか?
一男は漠然と感じていく‥』というような流れです。
大学の落研で知り合い親友となった九十九と一男は
卒業旅行でモロッコへ行きました。
九十九はモロッコの砂漠にできた風紋の中で
落語「芝浜」を演って見せるのです。
それを観て一男は泣きました。
映画 億男
私はこの物語の中に落語「芝浜」と
パウロ・コエーリョの小説「アルケミスト」を感じました。
九十九は一男にとって魚屋の女房のようであり
王様メルキゼデクでもあり錬金術師でもあり‥‥
一男は魚屋でありアルケミストの少年のようであり‥‥
しかも九十九もアルケミストの少年でもあるのです。
結局生きていくという事は
予め自分で頭の中に描いた筋書きをたどったり
逆にいきあたりばったりでも困ります。
眼の前に起きた事象をその都度丁寧に読み取らなくてはならず
しかもその時に感じ得た閃きをも駆使し
進んでいくという事が大事なのでしょうね。
映画の終盤で一男の乗った電車に九十九が乗ってきます。
一男に宝くじで当てた3億円を返します。
実は一男は九十九を信頼していました。
必ずお金は返ってくると読み取っていました。
卒業旅行のモロッコで
九十九は仕事へのインスピレーションがわき
二人は再会を約束して別れたという経緯がありました。
そして品川の駅で再び二人は別れます。
電車から降りた九十九は言います「また夢になるといけねえ」と‥
同じ別れでも以前とは意味合いが違うと思います。
しかも九十九は再びモロッコへ旅立とうと
空港で靴の中へお札を滑り込ませます。
夢を見る前へ戻るのですよ‥
あの卒業旅行のとき、モロッコで一男が言ったのです
用心のために靴の中にお金を入れておこうと‥
九十九は2巡目の旅へ出ようとしているのです。
出会いがあれば別れがあり、別れは再会の兆しでもあります。
再開すると100になる。別れると99と1になる。
この話は一男と九十九という親友を通して示す
生きる事への指南書のようでもあります。
エンドロールで流れるBAMP OF CHICKENの「話がしたいよ」は
二人のモロッコ旅行での写真とともに流れます。
私自身も道のりを辿って今に至っているような気になってしまい
思い出の写真を見ているようで涙が頬を伝ってきました。
そんな映画でした。
お金!お金!の映画ではないのです。
予告編といえども本筋の焦点を絞って欲しかったですよね。

にほんブログ村
wxy812 at 22:02|Permalink│Comments(0)
2018年10月31日
「億男」九十九の吃音監修
報告が遅れましたが、現在公開中の映画『億男』の吃音の監修に当サークル代表がかかわりました(最後のスタッフロールにこっそり名前が出ています)。高橋一生さんの演技は、僕のどもる様子を参考にしています)。吃音がメインテーマの作品ではないですが、作品の中で不思議な効果をもたらしています。
— 学生吃音サークル 東京大学スタタリング (@ut_stuttering) 2018年10月29日
https://kitsuonlabo.com/interviewyamada/
(吃音当事者インタビュー 山田舜也さん)
億男で九十九役の一生さんが吃音を参考にした山田さんの
四年前のインタビューと動画です。
億男に登場する九十九が普段、人と話す時の吃音は顕著です。
しかし落語を演る時と
お金やビジネスの話をする時の九十九からは
吃音が消えて無くなるのです。
吃音というのは年がら年中ではなく
大勢で本を読む時や歌を歌う時は吃音は出ないとか
出やすい環境出にくい環境があるようです。
映画の中の九十九の吃音には不自然さがなく
違和感無く劇中を通り過ぎていきました。
九十九という独特な人間の持ち味として
吃音はかえって彼を魅力的に見せるひとつのツールとまで
思わせる効果があったように思います。
3回目の億男を観た時スタッフロールの中の
山田さんのお名前を見つけてみようかしら‥
監修ありがとうございました。

にほんブログ村
wxy812 at 07:08|Permalink│Comments(0)
2018年09月29日
一生さん!若い!
【💸#億男の世界】
— 映画『億男』公式 (@okuotoko_movie) 2018年9月28日
🎬 #佐藤健 さんと大友監督
佐藤さんは「大友組は、現場が始まっても現在進行形で台本をより良くしていく作業があります。今回も、ラストに向けての流れについて何度も話して、一男が最終的にどこにたどり着くのかを撮りながら探してました」と話していました🤔#億男 pic.twitter.com/vXM0RSATI4
億男のロケ現場です。
健くんはそのままですけど、一生さんですよ

若い


一男と九十九が大学時代のビジュアルですね。
一生さんは「Dr倫太郎」の研修医福原大策っぽい感じですね。
大学を卒業して15年たって一男が会いに行ったあの九十九とは
似ても似つかないんですけど。
雰囲気がまるで違います。
しかもちょっと太って見えます。
てことは15年後の九十九の撮影時は体重を減らしたのかな??

にほんブログ村
wxy812 at 11:42|Permalink│Comments(0)