国広富之
2019年10月14日
岸辺のアルバム‥思い出します‥
TBS系で1977年に放送された
「岸辺のアルバム」というドラマがあった事をご存知ですか?
原作・脚本は山田太一さん、プロデューサーは堀川敦厚さん
ドラマのキャストは八千草薫さん、杉浦直樹さん、田中喜子さん
国広富之さん、竹脇無我さん、風吹ジュンさん、新井康弘さん
村野武範さん、原知佐子さん、津川雅彦さん、山口いづみさん
沢田雅美さん他です。
東京郊外の多摩川沿いに居を構えて生活する四人家族の物語です。
ドラマ「岸辺のアルバム」の一家は
ご近所の方がチラ見した程度ですと一見どこにでもあるような
無難な感じの一家に見えたことでしょう。
しかしこの一家はとんでもない
問題をそれぞれが抱えていたのです。
父親の会社は倒産寸前で、母親は不倫
娘は恋人に捨てられた挙げ句恋人の友人からレイプされ妊娠
息子は家族の秘密を知ることで荒れてしまいます。
そして全ての事が明るみになり家族崩壊へ‥‥
そんな家族のゴタゴタの最中に「台風」「洪水」「非難勧告」
と言う非日常的な単語が突然飛び込んで来るのです。
台風によるダムの放水で生じる洪水で多摩川の堤防が決壊したのです。
「避難勧告」を言い渡され持ち出したものは
家族の「アルバム」でした。
父親がいわば儀礼的に撮ってきた綺麗事の家族写真‥
でもどうしても持ち出したかった「アルバム」は
やはりどんな家族であっても家族四人にしかわからない
家族の「アルバム」なんですよね‥
そして‥‥
このドラマの根底に位置する家族の象徴である家が
岸辺諸共洪水の多摩川に崩れ落ちプカリプカリと流れていくのです。
当時20代前半の私は此のドラマを観ていてしんどい思いをしました。
ほんわかしたホームドラマを見慣れていたせいか
不倫、レイプ、堕胎、倒産、女性斡旋という単語がちりばめられた
家族の物語というのはちょっとショックでした。
しかし今考えますとこの家族がそれぞれ抱えていた事情というのは
特別なことではないし、稀なことでもありません。
今だから言えるのかもしれません。
あの頃は家族のあり方というものに拘泥しすぎた結果
ドラマの家族に違和感を持ってしまったように思います。
このドラマは1974年の台風16号による多摩川の堤防決壊で
狛江市側の家屋19棟が多摩川に崩落流失という
実際に起きた出来事をモチーフにして描かれたものです。
亡くなった私の夫はこの1974年の多摩川の洪水を
当時帰宅途中の小田急線の車窓から見ていたというのです。
ってことは小田急線は洪水の最中運行していたのかしら‥?
今回の台風19号による
千曲川の堤防決壊で家屋が流失する映像に既視感を覚えた私は
すぐにそれが「岸辺のアルバム」の
冒頭の映像である事を確信しました。
https://www.youtube.com/watch?v=tfep0Ep3FpE
ドラマの冒頭で「岸辺のアルバム」の主題歌
ジャニス・イアンの「ウィル・ユー・ダンス」の曲とともに
多摩川の濁流に飲み込まれる家の映像が映し出されます。
ドラマの深刻さと主題歌とが絡み合い
なんとも衝撃的なのですが
逆に主題歌の持つ俯瞰の姿勢が冷静さの呼び水となり
ドラマを遠くから観ているような
なんとも不思議な心持ちにもなりました。
それにしましても千曲川の状況は言葉もありません。
今この日本の天候や地殻の変動等は
予測もつかないことばかりで明日は我が身です。
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「岸辺のアルバム」というドラマがあった事をご存知ですか?
原作・脚本は山田太一さん、プロデューサーは堀川敦厚さん
ドラマのキャストは八千草薫さん、杉浦直樹さん、田中喜子さん
国広富之さん、竹脇無我さん、風吹ジュンさん、新井康弘さん
村野武範さん、原知佐子さん、津川雅彦さん、山口いづみさん
沢田雅美さん他です。
東京郊外の多摩川沿いに居を構えて生活する四人家族の物語です。
ドラマ「岸辺のアルバム」の一家は
ご近所の方がチラ見した程度ですと一見どこにでもあるような
無難な感じの一家に見えたことでしょう。
しかしこの一家はとんでもない
問題をそれぞれが抱えていたのです。
父親の会社は倒産寸前で、母親は不倫
娘は恋人に捨てられた挙げ句恋人の友人からレイプされ妊娠
息子は家族の秘密を知ることで荒れてしまいます。
そして全ての事が明るみになり家族崩壊へ‥‥
そんな家族のゴタゴタの最中に「台風」「洪水」「非難勧告」
と言う非日常的な単語が突然飛び込んで来るのです。
台風によるダムの放水で生じる洪水で多摩川の堤防が決壊したのです。
「避難勧告」を言い渡され持ち出したものは
家族の「アルバム」でした。
父親がいわば儀礼的に撮ってきた綺麗事の家族写真‥
でもどうしても持ち出したかった「アルバム」は
やはりどんな家族であっても家族四人にしかわからない
家族の「アルバム」なんですよね‥
そして‥‥
このドラマの根底に位置する家族の象徴である家が
岸辺諸共洪水の多摩川に崩れ落ちプカリプカリと流れていくのです。
当時20代前半の私は此のドラマを観ていてしんどい思いをしました。
ほんわかしたホームドラマを見慣れていたせいか
不倫、レイプ、堕胎、倒産、女性斡旋という単語がちりばめられた
家族の物語というのはちょっとショックでした。
しかし今考えますとこの家族がそれぞれ抱えていた事情というのは
特別なことではないし、稀なことでもありません。
今だから言えるのかもしれません。
あの頃は家族のあり方というものに拘泥しすぎた結果
ドラマの家族に違和感を持ってしまったように思います。
山田太一脚本によるテレビドラマ史に残る名作『岸辺のアルバム』全15話を配信中!
— Paravi(パラビ) (@_paravi_) May 17, 2018
▷https://t.co/fEr95GUNom
1977年(昭和52年)TBS。
出演:八千草薫、杉浦直樹、中田喜子、国広富之 ほか
主題歌:ジャニス・イアン「ウィル・ユー・ダンス」#岸辺のアルバム #山田太一 #Paravi #パラビ #TBS pic.twitter.com/s9KYJSx6g7
このドラマは1974年の台風16号による多摩川の堤防決壊で
狛江市側の家屋19棟が多摩川に崩落流失という
実際に起きた出来事をモチーフにして描かれたものです。
亡くなった私の夫はこの1974年の多摩川の洪水を
当時帰宅途中の小田急線の車窓から見ていたというのです。
ってことは小田急線は洪水の最中運行していたのかしら‥?
今回の台風19号による
千曲川の堤防決壊で家屋が流失する映像に既視感を覚えた私は
すぐにそれが「岸辺のアルバム」の
冒頭の映像である事を確信しました。
https://www.youtube.com/watch?v=tfep0Ep3FpE
ドラマの冒頭で「岸辺のアルバム」の主題歌
ジャニス・イアンの「ウィル・ユー・ダンス」の曲とともに
多摩川の濁流に飲み込まれる家の映像が映し出されます。
ドラマの深刻さと主題歌とが絡み合い
なんとも衝撃的なのですが
逆に主題歌の持つ俯瞰の姿勢が冷静さの呼び水となり
ドラマを遠くから観ているような
なんとも不思議な心持ちにもなりました。
それにしましても千曲川の状況は言葉もありません。
今この日本の天候や地殻の変動等は
予測もつかないことばかりで明日は我が身です。
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wxy812 at 15:30|Permalink│Comments(0)