川端康成
2022年05月03日
「雪国」を観て‥
国境の長いトンネルを抜けると
— NHK編成センター (@nhk_hensei) April 15, 2022
雪国であった🚂#高橋一生 主演
ドラマ【#雪国】#川端康成 の代表作を
新たな視点でドラマ化
雪景色の中でつづられる
文筆家と芸者の切ない恋…#BSP #BS4K 16(土)夜9:00
(脚本)#藤本有紀(#カムカムエヴリバディ)#奈緒 #高良健吾
ミステリアスな雰囲気…😳 pic.twitter.com/ZLeGxu5OqJ
人々の発する言葉が、厚く降り積もる雪の中へと吸い込まれ
人の想いも、はっきりとした輪郭を見せることなく
雪あかりの中で漂っているように感じます。
しかし雪が齎す光と影の世界は
時として、人の想いにも言葉にも
妖しいエネルギーを与えるようです。
そんなふうに感じました‥
皆さん、こんにちは☀️
— 奈緒 (@naonotubu) April 1, 2022
雪溶けましたかね。春ですね。
『雪国』の予告と高橋一生さんのインタビューが公開されています。
素敵な予告とインタビューです。
まずは予告からでも…
本編を観た後でも…
一生さんのインタビューだけでも
是非チェックしてみてください😊!https://t.co/I031FP4wUU
東京の下街で育ち、無為徒食の島村は
自身の真面目さを取り戻すために始めたのが山歩きでした。
あくせく働かずとも、東京で営む妻子との生活は
親の残した財産で豊かに送る事ができました。
ですから彼にとって山歩きは徒労のようではありますが
実は非現実的な魅力も感じていました。
彼は見たこともない西洋舞踊を自分なりに研究をし
あくまでも空想で踊る幻影を鑑賞しただけの紹介文を書く事で
世間から文筆家の端くれに数えられていました。
それが職業のない彼の気休めになっていたようです。
そんな島村が山歩きをした夜
辿り着いた温泉場で芸者を頼みますが
生憎手一杯らしく、代わりに連れて来られたのが
踊りと三味線の師匠の家に住み込む娘でした‥
娘は後に芸者にでるようになり芸名を駒子と名乗ります。
島村は駒子を取り巻く葉子という女と、駒子の師匠の息子との
人間模様にも強い関心を寄せます。
特に葉子には列車の中で見かけて以来惹かれていました。
たまたま辿り着いた雪国の温泉場での出来事は
島村にとって興味深く、妖しく‥
そしてミステリアスだったと想います。
島村は3回の逗留で、お座敷の合間に
部屋に立ち寄る駒子を待つのが癖になっていたのです。
自身の奥にある淋しさと、駒子が根底に持つ虚ろな部分とが
お互いを求めあってしまったのでしょう‥
しかし、駒子は自身を島村へ押し付けるだけで
島村の中へは入り込む事はなかったのです。
そして‥逗留中の夜‥
それこそ地球が宇宙に浮かぶ星である事を思い知るような
艶かしささえ感じる天の河の底なしの深さを
繭倉が燃え盛る炎の渦との連動により
島村はより強く体感するのです。
燃える繭倉の2階から落ちた女が葉子とわかった途端
島村はリアルからますます遠ざかります。
雪の世界で起きる出来事は島村が傾倒する西洋舞踊と同じように
まるで幻影を鑑賞しているような感覚だったのではないでしょうか。
しかし相手は生身の人間ですし現実の中で意志を持ち存在しています。
島村は駒子の中の空洞をどこかで感じており
一方通行のような虚しさをも感じたのかもしれません。
帰りのトンネルを抜ける時
島村は何を想ったのでしょう‥
川端康成の「雪国」異なる展開も構想か 残されていた創作メモhttps://t.co/bw47VA8b37#nhk_video pic.twitter.com/IJwKkjyJjr
— NHKニュース (@nhk_news) April 1, 2022
島村は、とことん旅人であり、観察者であり
どこか遠い眼を駒子と取り巻く人々へ向けるのですが
次第に探るようになり、敬意さえ感じながらも
繭倉の火事で見た、葉子との淵の瀬戸際で喘ぐ駒子をみると
ますます自分の範囲の駒子では無いことを察したのでしょうね。
一生さんの島村はここに書くまでもありませんが
今回も素敵でしたし
台詞の抑揚も発声も新鮮でした。
そして殊の外指の動きのエロさが際立つ作品でした‥‥
にほんブログ村
wxy812 at 21:55|Permalink│Comments(0)
2021年12月01日
雪国です!来春のドラマです!
川端康成『雪国』高橋一生&奈緒でドラマ化 行間に隠された感情や行動をときほぐすhttps://t.co/2rYQQuyeax
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) November 30, 2021
#高橋一生 #奈緒 #NHK #ドラマ #雪国 @naonotubu
川端康成の代表作が「雪国-SNOW COUNTRY-」として制作され
NHK BSプレミアム・BS4Kで
世界へ向けた映像コンテンツとして発信されるそうです。
放送は来年春、90分作品ということのようです。
『国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。』という
あまりにも有名な『雪国』の冒頭の文章は
『雪国』自体を読んでいない人にも
川端康成の小説であることがわかるほど有名な書き出しです。
読む人を作品に誘う魅力的な書き出しだと想います。
親の財産で不自由無く生活をし
時々西洋舞踊の紹介を書くので
文筆業の端くれに数えられることが
職業の無い自分の心休めになっているという
東京から来た子持ちの既婚者、島村役に高橋一生さんです。
無為徒食の島村が失いがちな自然との関わりと
自身に対する真面目さを呼び戻すための趣味
山歩きの帰りに立ち寄った温泉場で島村は芸者を呼びます。
しかし満席で都合がつかず、代わりにつれて来られたのが
踊り、三味線の師匠の家に住み込む娘、駒子でした。
その駒子役には奈緒さんです。
出会ったふたりはお互いを気に入るのですが
何分にも半分素人に近い駒子と
駒子に対する島村の含みのある想いは複雑に交差します。
雪国のもつ繊細な光と影
冷たさと温もりとが対比する描写は
二人の心模様を浮かび上がらせると同時に
比喩的な表現がますますエロティックさを増します。
ちょっと気になるのが物語の後半で
島村が「小太り」と表現されているところです。
小太りの一生さんかぁ‥
でもまあ‥そこまで忠実でなくてもいいですよね。
それと‥島村が列車の中で見かけ惹かれた娘で
後に駒子の知り合いである事がわかる葉子の
配役も気になるところです。
来春がとっても楽しみです。
ワクワクドキドキ‥
にほんブログ村
雪国改版 (新潮文庫) [ 川端康成 ]
wxy812 at 22:29|Permalink│Comments(0)